教え子を見ていても、数学で一番つまづきやすいのは、「一次関数」です。
受験を目前としている中学3年の生徒でさえ、中2の内容である一次関数の問題で
点数を取れない生徒は多いです。
今日は一次関数が見るのも嫌なくらい苦手な生徒でも
誰でも5分で簡単にわかるように一次関数の説明をしていきます。
そもそも関数って何?
関数ってのはy=3x、y=2x²というふうに表されるものです。
関数ってのは言葉にすると、xとyの関係式という意味です。
例えばy=3xの式ならx=3のときy=9になるしy=15のときx=5になる
みたいに
xに何を入れてもそれに対応するyの値が出てくるし、
yに何を入れてもそれに対応するyの値が出てくるのが関数です。
こんな風に、xとyはお互いに関係し合ってる数だから
関数って呼ばれています。
xとyがお互いに関係し合ってる→関数
一次関数って何?
関数がxとyが関係しあってる関係式ってことはわかりましたね。
で、関数にも一次関数や二次関数ってのがありますが、
一次関数は「y = 4x」のようにxが一つの場合の関数のことです。
<例>
y=5x+4 → 一次関数
y=4+2x → 一次関数
y=23 → 一次関数ではない
y=2x² → 二次関数
y=2x²のようにxが2乗であれば二次関数になるし、xが3乗あれば三次関数って呼ばれます。
つまり、式の中のxが2乗でも3乗でもなくただのxであれば一次関数ということです。
今からやっていく一次関数は、xが一つの関数を扱うわけですから
y=ax+bもしくはy=ax(b=0のとき)の形が
一次関数の基本形だということを覚えておいてください。
(ここでのa,bは問題によって数字が変わります)
「この中から一次関数を選べ」という問題を解こう
それでは問題を解いてみましょう。
この中から一次関数を選べ
(1)\(\displaystyle y = 4x \)(2)\(\displaystyle y = 7x^2 \)(3)\(\displaystyle y = \frac{4}{x} \)
(4)\(\displaystyle x + y = 5 \) (5)\(\displaystyle y = 3 + 5x \)
実際に考えてみてください。
まずおさらいしておきましょう。
・一次関数はxが2乗でも3乗でもなくただのxである。
・基本形はy=ax+bもしくはy=axの形である。
これがポイントです。
ではまず(1)から
(1)\(\displaystyle y = 4x \) これは、xが1乗(ただのxってこと)で、
さっきの一次関数の基本形y=axになっているので、これは一次関数です。
(2)\(\displaystyle y = 7x^2 \) これは一次関数ではないですね。
xの右上に2乗を示す2の文字がありますね。だから
これは一次関数ではなく二次関数です。
(3)\(\displaystyle y = \frac{4}{x} \) これは勘違いしやすいので注意ですが
一次関数ではありません。ぱっと見y=axの形になってるのかなと思いますが、
xが分母になってしまっているのでy=axの形とは違いますね。(反比例のグラフですね。)
(4)\(\displaystyle x + y = 5 \) これも引っかかりやすい問題です。
基本形とは違うから一次関数じゃない!って思うかもしれませんが、
y=の式に直すとx+y=5 → y=ーx+5に変わります。
y=の形に直すとy=ax+bの基本形になるので一次関数です。
(5)\(\displaystyle y = 3 + 5x \) これも\(\displaystyle y = 5x + 3 \)とも書き換えられるので一次関数です。
さっきの問題でも言いましたが、
y=の式に直せばy=ax+bの形になるなら
その式は一次関数の式であると言えます。
なので(1)(4)(5)が答えです。
どうしたか?正解してたでしょうか?
最後にまとめておくと、
・関数とはxとyが関係しあってる式のこと。
・一次関数の基本形はy=axもしくはy=ax+b。
・y=の式に直して基本形になるなら、一次関数である。
関数は難しい単元ですが、
少しはわかってもらえたでしょうか?
関数は中学でも高校になっても苦手とする分野なので
今後もアップしていきます。
今回は以上です。
ありがとうございました。
追記 2022年5月
今回、一次関数だけど少し紛らわしい式、実は反比例の式をご紹介しておきます。
一次関数 | \(\displaystyle y = \frac{4}{3}x + 5 \) |
一次関数 |
\(\displaystyle x = 3x + 5y \) |
反比例 |
\(\displaystyle yx = 3 \) |
これらの式は、問題でたまに出てきます。それこそ、見た目は反比例なのに、実は一時関数でしたはたまにあります。試験を作る先生が好きそうな問題ですね。このような問題にあたると、さすがに迷ってしまうので、今のうちからしっかり知識を定着させておくと良いでしょう!!