・子どもが勉強しないし、成績が悪くてどうすればいいかわからない。
今回は成績が悪い子どもを持つ親が「子どもの成績を良くするために何をすべきか」を話していきます。
勉強の結果は本人次第と思われますが、成績を上げるために親ができることもあります。
塾で生徒を見てると、成績の良い子の親と成績の悪い子の親には共通することがあります。
成績の良い親に共通することや、子どもの意識を変える行動や声かけの方法を話します。
この記事を読むメリット
- 子どもの成績を上げる親の行動
- 子どもを勉強嫌いにさせないための意識
子どもの成績は、親に影響を強く受ける。
「子どもの成績が悪いのは、親のせいだ。」とは思いません。
やらないのは本人ですからね。
ですが、子どもの性格は親の影響を強く受けます。
- 勉強にコンプレックスを持ってる子だなと思ったら、親が「成績が良くないと許さない」ってタイプだった。
- 子どもが勉強を全くしないタイプで、親御さんに話を聞いたら「勉強なんてして意味あるんですかね」と聞かれました。
子どもの思い込みや考えは、親からうつることが多いです。
でもこれは仕方ないことです。
思い込みのない人間なんていないですから。
僕が言いたいのは、親の行動や意識次第で「子どもの成績を変えられる」ということです。
勉強をするのも、成績を上げるのもやるのは子どもです。
でもその環境を作ったり、勉強の姿勢を作ることは親にできることです。
その方法をこの記事の中で伝えていきます。
成績の悪い子に対し、親が気をつけないといけないこと。
多分ココで言ってることは、あなたもわかってることだと思います。
ですが、親は子どもの幸せを願うあまり、忘れてしまうことが多いです。
子どもの成績を上げるために、改めて気をつけることを話します。
成績が悪いこと=悪だと思わないこと。
点数が低いことや成績が下位であることが、悪いことと思ってませんか?
よくよく考えれば、そう思わないことです。
点数が低いことは「点数が低い」だけで「悪い」ことではありません。
もし悪いと思ってなくても
- 「なんでこんな点数しか取れないの?」としかる。
- テストの点数を見て、ため息を吐いたり、ガッカリする。
- 点数の良い教科だけ褒める。
こういう反応をしたことがあるなら、「点数が低い=悪い」と思ってる証拠です。
もしかしたら無意識にそう思ってるかもしれません。
僕も塾で働き始めた当初は同じように感じてました。
- なんでこんな点数しか取れへんの?
- こんな簡単な問題できないとやばいやろ。
- 勉強してこの点数しか取れないなら、勉強の才能がない。
もちろん口には出しませんでしたが、そう思いながら働いてました。
でも「そう思って接することがダメなんだ。」ということがわかってきました。
なぜならテストが返ってきたとき、点数の低い生徒がみんな同じことを口にするからです。
・私アホやからどうせ無理やねん。
何度も聞くうちに、「点数が低い=悪い」と思わせたら、この子たちが勉強のやる気を無くしてしまう。
そう気付き、点数で良い悪いという言葉を使うことをやめました。
点数が低かろうと、前と比べて上がってたら褒めるし、次の目標を立てて一緒に頑張る。
それが20点でも、30点でもです。
こうすると、勉強を頑張るようになるんです。
だから「点数が低い=悪い」と思わないようにしましょう。
思ってることは、言葉に出るし、黙っていても子どもに伝わります。
こう心の中で何度もとなえてください。
どんな思いであっても、子どもが受け取る印象が全て
親がどんなに子どもを思って言ったことでも、子どもがどう受け取るかが重要です。
「勉強を頑張って欲しい」という思いで、「勉強しないの?」と聞いても、子どもが
だから言葉を尽くす必要があります。
「ちゃんと言ってるんだから、伝わってる」と思うと危険です。
塾の仕事でもたまに起こることです。
先生はそんなつもりで言ったわけじゃないけど、生徒の親御さんから「こんなひどい事を言われた」とクレームが入ります。
そんな場合でも、子どもが受けた印象が全てなので(経緯は説明しますが)謝罪はします。
結局傷ついたのは事実ですからね。
自分の気持ちではなく「子どもはどう感じてるだろうか?」と意識しておきましょう。
そうすれば、普段の勉強に対する声かけも変わるはずです。
- 「いつになったら勉強するの?」
- 「勉強しなくて大丈夫?」
- 「なんで勉強しないの?」
こんな声かけをすれば、勉強してないことを責められてる気分になりますよね?
無意識でやってることですが、普段の声かけを気にしてみてください。
仕事や家のことに追われていると、そんなこと考える余裕もないかもしれません。
でも意識するだけで、子どもの意識も変わるのでできる範囲でやってみましょう。
成績が悪い子にやってはいけない親の対応
もし今までにやってしまっても、自分を責める必要はありません。
一度やれば取り返しのつかないことになるわけではありません。
でもやり続けてしまうと、子どもが勉強に対して否定的になりやすいので注意しましょう。
できないことを叱る。
できないことで怒られるのと、やらないことで怒られるのは全然違います。
勉強したけど、点数が上がらなかった。
そのとき、「なんでこんなに点数が低いの?」と叱る。結果に対して叱られても、子どもは嫌になるだけです。
できなかったことではなく、しなかったことを怒るべきです。
テストの勉強をしなかった事を怒るならわかります。
それは本人が怠けたからです。
勉強を頑張ったのに、「点数が取れなかったこと」を怒られてもへこむだけです。
頑張ったのに叱られたと感じるからです。
頑張ったら頑張ったとこをちゃんと聞いて、そこを褒めてあげる。
その上で本人が足りない所やもっとこうすれば良かったと感じるとこに対し、アドバイスをあげればいいんです。
親子の会話を聞いていると、一方的な尋問になってることがあります。
親「この点数ちゃんと勉強したの?」
子「一応したけど…」
親「でもゲームしてるときあったよね?あの時に勉強してれば点数も違ったんじゃない?」
子「……」
親「次はゲーム禁止にするからね、ちゃんと勉強しなさいよ」
こうなると、子どもも勉強の話をしなくなります。
頑張った結果できなかったことを叱るのはやめましょう。
勉強のやる気を失わせるきっかけになります。
自分(親)の方が正しいと思って接する。
親の方が経験がある分、正しい意見を持っています。
でも正しいことが常に正解とは限りません。
僕の小さい頃、嫌ってた言葉の一つが「子どもにはわからないだろうけど」でした。
そう言われても全然納得できなかったんですよね。
同じことを感じてる子どもは多いです。
正しいからって、その意見を押し付けていいわけではありません。
子どもには子どもなりの意見があります。
それを正しくないと言って、親の意見を押し付けていたら「自分で考えない人間」になります。
正しくない道を歩んでたとしても、我慢して見守ることが大事です。
成績の良い子どもの親御さんは、これが出来ています。
例えば、子どもが算数の問題で21+25=48と書いてました。
- 我慢できない人は、「それ46だよ。」と答えを教えます。
- 我慢できる人は、黙って丸つけをさせます。
間違えさせないと、子ども自身が間違っていることに気づかないからです。
間違いを親が正すのは、本人から「間違いに気づく力」を奪ってしまってます。
我慢ができるのは、子どもの行動に対してもそうです。
子どもが効率的じゃない勉強をしてても「それダメ」とすぐ言いません。
見守って失敗して初めて動いてください。
うまくいく方法を一緒に考えてあげたりしています。
正解ばかり押し付けていると、子どもは間違うことを嫌います。
そうなると、間違える可能性のある難しい問題には全く手をつけなくなります。
正しいからって全部子どもに押し付けるではなく、少し我慢することが大切です。
「勉強しろ」と言いまくる。
僕が生徒に対して「勉強しろ」とだけ言ってしまったら
何回言っても聞かない子には、どうしても同じことをくり返し言ってしまいがちです。
でもくり返し言っても聞かないのは、必ず原因があります。
- 勉強を頑張ってて休憩中かもしれません。
- 勉強しないといけないのはわかってても、できない悩みがあるかもしれません。
- ただわからない問題が多くて、萎えてしまっただけかもしれません。
その可能性を全て捨てて「早く勉強しなさい」と言われても、子どもの立場にしてみたら辛いものです。
一歩踏み込んで「どうしたの?今日は疲れたの?」と聞いてみてください。
その後で「勉強しようね」というだけでも、子どもの受ける印象は大きく違います。
ただ勉強しろと言われるだけでは、「どうせ勉強してない」と決めつけられてる気がするのです。
どうしても勉強しないようなら、下の記事も読んでください。
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子どもの成績改善のために、真剣な話し合いの場をもうけよう。
成績を上げるためには、まず子どもの勉強の姿勢を変えないといけません。
そのためには、子どもとしっかり話し合う時間が必要です。
成績の悪い子は、勉強に対してコンプレックスを持っていたりします。
その悩みを解決すれば、勉強への姿勢や取り組み方が変わります。
子どもに対して、過去に悪いなと思ったことがあれば謝る。
親子関係がうまくいってないと、子どもが勉強しないケースをよくみます。
親に「勉強しろ」と言われれば言われるほどやらなくなります。
もちろん反抗期や思春期の影響もあります。
もし過去の出来事で「子どもに対して悪かったな」と思うことがあれば謝ってください。
そのことが子ども自身の心の中に引っかかってることは多いです。
僕は塾では他の先生に、生徒に「ありがとうとごめん」が言える先生になって欲しいと伝えます。
「ありがとうとごめん」を言うことで、生徒も信用してくれるからです。
人と人との関係性は礼儀から始まります。
- 提出物を出してもらったり、机の上の消しカスを捨ててくれたらありがとうと言う。
- 間違った答えを教えてたら、ごめんの一言と改めて解説し直す。
これを徹底してやっています。
僕は子どもであろうと、どっちが偉い。みたいな考え方は大嫌いです。
片方の意見だけが通りやすくなってしまうからです。
おかげで生徒からは悩み事を話してもらえるし、不満があれば教えてもらえます。
どんな生徒でも、ある程度仲良くなれる自信があります。
大したことでなくても、悪いなと思えば謝るクセがついています。
生徒が大して気にしてないことでも、誠実な人という印象を受けるはずです。
親も子に誠実であるために、過去何か心当たりのあることがあれば「ごめんね」と一言言ってください。
こちらが話せば、相手が話してくれることもあります。
親だから立場が上とか気にせず、思うことは話してみましょう。
子どもに話をさせることをメインにする。
とにかく子どもに勉強のことや学校のこと、なんでもいいので話をさせるようにしましょう。
親の言うことは聞かなくちゃいけない。という思いからついつい親ばかりが話してしまいます。
でもそこを我慢して、子どもに多く話させるように工夫してみてください。
中には意見を伝えるのが下手な子もいます。
時間はかかってしまいますが、じっくり待って本人の口から意見が出るのを待ちましょう。
できる限り思い込みを捨てて、質問を投げかけてみてください。
- 将来何になりたい?
- 勉強は辛いか。
- どんなことをしてるのが楽しいのか。
- 学校の先生はわかりやすいか。
- 学校で困ってること。
- 今不安なこと。
- どんな暮らしをしたいか。
勉強のことを中心に聞いてみましょう。
最初は子どももあまり話さないかもしれません。
でもちゃんと「〇〇(子どもの名前)とちゃんと話をしたいし、何を考えてるのか知りたい」
そう伝えれば、嫌がることも少ないでしょう。
塾でも、ベテランの先生ほど生徒に話をし、聞き上手です。
新人の先生ほど自分の言いたいことばかり話しています。
子どもの満足度が高いのは、明らかに自分がたくさんしゃべったときです。
話し合いの場では、多く話させることを意識してくださいね。
自分の思いを一生懸命伝える。
ココが一番大事です。
子どもにどうなって欲しいのか。
子どもに話をさせて聞いた上で、全力で伝えてください。
成績が良くなって欲しい。という目先の話ではありません。
- 成績が良くなって将来どんな人間になって欲しいのか。
- どんな暮らしをして欲しいのか。
- どういう苦労をして欲しくないのか。
自分の思いを熱く語って伝えてください。
子どもは不思議な生き物です。
言いたいことを言葉ではなく、雰囲気で感じ取ります。
だから子どものことを思って、こう考えてる。
その思いを言葉を尽くして、伝えてください。
子どもは親に認められたい生き物です。
親の願いは叶えたいと思っています。
だからその願いを伝えることはかなり重要なのです。
あまり向き合って話をすることは少ないと思います。
そう思うのは大人のエゴです。
ただ伝える努力が足らないだけに感じます。
子どもだって馬鹿じゃないので、言葉が難しくてもその思いは伝わります。
それを子どもに伝えるためには、どんな人間になって欲しいか。
どんな道を歩んで欲しいのかを整理しておかないといけません。
どこかで時間を取って話し合い、思いを伝えてください。