こういう悩みに答える記事になります。
小学生のうちは大丈夫でも、高校受験を控える中学生にとって勉強しないと受験校が無くなります。
子どもが勉強するようになるために「親が何をすべきか」を教えます。
僕は教育業界に入って4年目です。
365日のうち週5回で生徒と接していたので、やる気のない子どもは何人も見てきました。
塾自体嫌がってた子も、塾で勉強するようになった子も、家でも勉強する時間が増えた子も何人もいます。
とことん話を聞いたり、接してるうちに「何を言えばやる気になって、何を言えばやる気をなくすか」が理解できました。[/aside]
この記事を読むメリット
- 勉強しない中学生にやってはいけない事がわかる!
- 勉強するようになるために、親が何をすべきかわかる!
中学生になっても勉強しない原因を紹介!
本人たちも「勉強しなくていい」と思ってるわけではありません。
勉強しないといけないことを、頭ではわかっているのです。
それでも勉強しないのは原因があります。
勉強に自信がない。
- どうせ私は馬鹿だから無理。
- 勉強したって意味ない。
- 点数取れないのに、なんでしなきゃいけないの?
- できる兄貴と比べて僕は全然できない。
こういう言葉を吐く子は、勉強に対する自信を失っています。
勉強に自信がないと、やるべきとわかっていてもなかなかしようとしません。
勉強してまた「自分が駄目なやつだ」って思いたくないからです。
だから「自分はバカだから」という理由で勉強を避けようとします。
勉強に対するコンプレックスは他人によって作られます。
- 問題を間違えた時に、友達にひどくバカにされた。
- 親に「あんたはアホ」と言われ続けている。
- テストで点を取れなかったことで、すごく怒られた。
こういう経験から、自信がなく勉強しようとしません。
もちろんコンプレックスだから直すこともできるし、褒められたり成功体験を得ることで自信を得られます。
僕は小さい頃、積極的に授業で発表する子どもでした。
小6のある日、いつものように発表して答えを間違えました。
その時に隣にいた女の子にバカにされて、笑われました。
周りを見渡すと、クラスの子みんなが僕を軽蔑してるように見えました。それ以来、発表することが怖くなりました。
こうやって自信は無くなります。
自信をなくすと、傷つくことが怖くなり挑戦する事をやめてしまいます。
勉強に自信がないことが、勉強しない一つの原因です。
勉強しなくても別に問題ないと思ってる。
親は高校受験や大学、就職を意識してるので「勉強しなさい」と声をかけます。
でも子どもは、目の前のことで精一杯なので
だから先生や親に言われて「勉強させられてる」という感覚が強いんです。
させられてるから自分からあまり進んでやろうとは思えません。
勉強しなくても問題ないと思ってるんです。
逆に自分で勉強する目的が決まっていると、勉強するようになります。
たとえ嫌な事であっても、自分のためだからです。
目的は与えられるものでなく、自分で設定するものです。
- 自分で目的が決まってる子は勉強をします。
- 人に目的を決められた子は勉強しません。
「子どもと話し合って志望校を決めた。」とおっしゃる方もいますが、親がほぼ強制的に志望校を決めてるケースがあります。
こういうケースも、子どもは勉強をしたがりません。
子どもが納得して決めた目標が必要なんです。
親が選択肢を提示してあげて、子どもに選ばせることです。
僕は生徒に対して、下のように志望校を決めさせています。
「今の学力だったら、A高校とB高校とC高校が志望校の候補になると思うけど、どこに行きたい?」
(本人が全く決まってなさそうなら)
「A校ならもう少し勉強を頑張らないといけない。B校ならこの調子で勉強していけば合格する可能性が高い。C校は確実に合格できると思うよ。合格率だけで行けば、C校が高い。でも大学進学するなら、A校やB校の方が選べる大学は多いかな。
レベルの高い高校に行くためには、たくさん勉強しないといけない。
でもその分、学力や忍耐力もつくし、大学や就職選びで有利になるよ。今楽したかったらレベルの低い高校でもいいけど、将来必ず苦労すると思う。
将来楽になるために、今苦しいけど頑張ってもいいと思うなら、レベルの高い高校がいいよ。」
この時大事なのは、親が行って欲しい選択肢に誘導させない事です。
行って欲しい志望校があるからと、無理やり誘導しても、子どもは勉強の意欲がわきません。
子どもに納得してもらうためには、事実を並べて選ばせる事が大事です。
どんな選択肢を取っても、子どもが選んだものなら、本人は頑張れます。
本人が納得できる選択をさせてあげてください。
親に言われた事に逆らいたくなる時期だから。
中学生で思春期になると、親の言う事が素直に聞きたくなくなる瞬間が来ます。
これは生理現象みたいなものなので、仕方ありません。
時には「うるさい!」や「ほっといて!」というような強い口調で言われることもあるでしょう。
でもしょうがないことなんです。
中学生になって勉強が急に難しくなったり、人間関係でごちゃごちゃしたり、とても疲れてしまうんです。
そんな時に、親が同じ口調で言い返さないよう注意しましょう。
- 誰にそんな口聞いてるんだ!
- あなたのことを思って言ってるのよ?
こんな言葉を吐いてしまうと、子どもは「自分の気持ちをわかってくれない」と感じます。
そうなってしまうと、自分の気持ちを話してもらいにくくなります。
子どもは黙って欲しいわけでも、ほおっておいて欲しいわけではありません。
大人でも、感情的になり「思ってることないことも言ってしまう」経験はあります。
子どもも同じように、思ってないことも言ってしまうのです。
子どもが感情的になった時ほど、冷静になって受け止めてあげるようにしましょう。
- 勉強に自信がない。
- 勉強しなくても問題ないと思ってる。
- 親に逆らいたくなる思春期。
この3つの理由から、子どもが勉強しないんです。
次に勉強しない子どもにやってはいけない事を話します。
これをやってしまうと、逆効果になるので気をつけてください。
勉強しない子にやってはいけない3つのこと
今から紹介する3つのことは、しないようにしてください。
ついついやってしまうことですが、意識してやめられるようにしましょう。
感情的になって「勉強しなさい」と言う。
子どもとの会話で、感情的になってしまうのはNGです。
子育てや家事や仕事に疲れてしまって、イライラする気持ちもわかります。
ですが、グッとこらえて深呼吸してください。
人に言われて怒りそうな時は、
子どもの目線で考えると、自分がイライラして怒ってた時
- 同じように言い返されると、「何もわかってない」と余計に腹が立ちます。
- 優しく言葉を返されると、怒ってる事が申し訳なくなります。
子どもが感情的になって、自分の気持ちを訴えるのは健全な証拠です。
不満があって当然なのです。
むしろ何一つ文句も言わない子どもの方が心配です。
勉強しなくてダラダラしてると、反射的に「勉強しなさい」と言いたくなります。
でも勉強させたいなら、命令するような口調では言う事を聞きません。
- 今日はいつから勉強するの?
- なんか疲れてる?
こういう優しい言葉を選択してあげてください。
親だから指示して動かさないといけないわけではありません。
コントロールするんじゃなく導く意識で子どもと接してください。
僕はこの意識を持つ事で、生徒に対する声かけがかなり変わりました。
兄弟や他人と比べて、「お前は勉強が出来ない」と言う。
人と比べることは、劣等感を生む1番の原因です。
でも子どもからしたら、人と比べられて「なんで出来ないの」と言われるほど理不尽な事はありません。
同じように勉強しても、成績や学力に差が出るのは当然のことです。
人によって記憶力や考える力は違いますから。
本人も「自分はなんで出来ないんだ」と、うすうす感じています。
そこで親が「なんでお前はできないんだ」と言ってしまうと、子どもは「自分は勉強が出来ない」と確信してしまいます。
トドメをさしてしまいます。
勉強を頑張って欲しいであれば「勉強が出来ない。」というのは禁句です。
全てを否定されたように聞こえるからです。
勉強しない子は、勉強に対してネガテイブな受け取り方をします。
だから言葉を尽くさないといけません。
ポイントは、出来てることもちゃんと言ってあげる事です。
これだと「勉強を頑張ってることを見てもらっている」と感じるので、聞いてくれます。
どんな些細なことでも良いんです。
- 机に向かう時間が増えた。
- ゲームする時間が少なくなった。
- 点数が3点上がった。
子どもが何かをしようとしてる事でもいいので、見つけてあげましょう。
どうしても悪いとこばかり目についてしまいます。
でもすぐ指摘するのではなく、頑張ってる部分を認めてあげましょう。
親に認めてもらえるだけで、子どもは自信になります。
「勉強しなくても大丈夫」という話をする。
- 私は全然勉強しなかったよ。
- 勉強なんてしなくても構わない。
- 勉強しなくても何とかなるよ。
これを言ってしまうと、子どもは親に言われた言葉を勉強しない言い訳にします。
勉強がサボりがちな子は、常に勉強しなくていい言い訳を探しています。
親の「勉強しなかった」という言葉は絶好の言い訳になるのです。
僕自身も「学生の時、勉強してた」と聞かれることは何度もあります。
もっと早くやればよかったなぁって思う。
最終的に「勉強した方がいい」「勉強しないといけない」というメッセージを伝えるべきです。
もし自分が本当に学生時代に勉強しなかったとしたら、勉強しなくて損した話をしてください。
- 勉強しなかったから就職の時めちゃくちゃ苦労して辛かった。
- 学歴で選べる企業が少なくて、やりたい仕事ができなかった。
上のような勉強してなくて損をした話をすれば、本人も勉強しなきゃいけないと思います。
間違っても、「勉強しなかったけどなんとかなった。」と感じさせる事はいってはいけません。
親にその自覚がなくても、子どもがそう受け取ることもありますから。
(参考記事:「どんな思いであっても、子どもが受け取る印象が全て」)
勉強しない中学生を勉強に向かわせる親の行動
勉強しない子にさせるように変えるためには、時間と労力が必要になります。
忙しいと思いますが、
子どもと話をする時間を取って、一緒に勉強の目標を決める。
「勉強しなくても別に問題ないと思ってる。」
↑ココでも話したように、勉強を続けるためには目的が必要です。
勉強する理由がないと、なかなか勉強をしようと思えません。
話を徹底的に聞いて、目標を決めさせましょう。
具体的には、
- 将来何(職業)を目指すか。
- そのためにどの大学を目指すか。
- 目指す志望校はどこか?
- そのために、次のテストで順位は何番を狙うか?
将来の職業や大学が決まらないなら、それでも構いません。
志望校と次のテストで目指す順位さえ決まれば、勉強するモチベーションになります。
親が決めるんじゃなく、子どもの意思を尊重して下さい。
子どものことになると、親は幸せな道を選んで欲しくてコントロールしがちです。
でも本人が納得したものでないと、勉強しないまま受験本番を迎えてしまいます。
子どもがどんな選択を取ろうと、受け止める覚悟でいてください。
「子どもが納得する」
ココを意識して、たくさん話をさせましょう。
もちろん、子どもが完全に納得する選択でなくてもいいです。
でも子どもに「自分の意見を聞いてもらった。」「自分の言い分が通った。」と感じさせるくらいに意見を聞き出してください。
そうして自分で決めた目標なら、今までよりも勉強する姿勢が身に付くはずです。
子どもとの話し合いに関しては、こちらの記事でも詳しく話しています。
参考にしてください→「成績が悪い子に親はどう接したらいい?親で子どもの成績は上がる!」
ゲームやスマホを制限する時間を作る。
子どもが勉強をしない理由の一つが、スマホやゲームが十分暇つぶしになるからです。
一日中時間を使っても足りないほど面白いコンテンツがたくさんあります。
あんな面白いものがあるのに、わざわざ嫌な勉強をする気は起こりません。
本人が制限できないなら、親が管理すべきです。
子どもと目標を決めた時に、スマホやゲームのルールを作りましょう。
本人が納得して決めた目標なら、この声かけでも文句は言わないはずです。
あとは、テスト期間や勉強する時間を制限するルールを設けましょう。
基本的に勉強中は通知はオフにさせておくべきです。
また机の中など、すぐ手に取れる場所にあると触ってしまいがちです。
スマホ対策の記事があるので、これを参考に勉強しやすい環境を作ってあげましょう。
[kanren postid=”2068″ date=”none”]
話し合って、ゲームやスマホを制限しましょう。
親が勉強する姿を見せる。
勉強をあまりしない子は、「勉強しろ」と言われると「偉そうに言ってるけど、自分は学生時代勉強したんかよ」と感じてしまいます。
僕も、自分に出来ないことを他人に要求するのは好きではありません。
だから勉強嫌いの子には「俺も一緒に解くわ」と言って勉強する姿を見せます。
これをすると、自分もやるしかないんです。
特に子どもは親の姿を観て育ちます。
親が勉強をやる家庭の子は、積極的に勉強します。
中学の勉強をしなくてもいいですが、自分の興味のある分野でいいので勉強を始めましょう。
- 親に遅刻癖があると、子どもにも遅刻癖がうつります。
- 親が几帳面だと、子どもにもその几帳面さがうつります。
親の姿は、そのまま子どもにうつります。
僕は本が好きでよく読んでますが、完全に父親の影響です。
父親が本を読んでいる姿を観て、自分も興味を持って始めました。
時間があるなら、子どもが難しくて悩んでる問題も一緒に考えてみましょう。
改めて子どもの勉強の大変さもわかるはずです。
・「解けるなんてすごいね」
資格の勉強でも構いません。
読書して学んでもいいです。
子どもに見せるためもありますが、第一に自分が「勉強になるな」と思う事をしてください。
親が学ぶことに一生懸命だったり、楽しそうだとその気持ちは子にうつります。
勉強を始めましょう。
子どもを勉強に向かわせる親の行動は、
- 子どもと話をする時間を取って、一緒に勉強の目標を決める。
- ゲームやスマホを制限する時間を作る。
- 親が勉強する姿を見せる。
上の3つです。
勉強しない子でも、親の意識次第で変えられます。
時間はかかるので、焦らず子どもの変化を見守っていきましょう。